Feb 2, 2021
菜の花
水仙
そして梅
春の息吹に誘われて、
やがて、
ハコベ、いぬふぐり。
フキノトウが顔を出す頃、
沈丁花の香りが漂い始める。
スミレ、
チューリップ
そして桜
スイトピー、
フリージア。
花たちのリレーは続く・・。
バトンタッチの
なんと潔いことだろう。
天の采配に従って、
託された時を使うだけ。
出番以外は、
静かに静かにエネルギーを蓄えて、
ここぞという時に、迷うことなく花開く。
咲くことがだけが全てではないと、
わかっているのかな、いないのかな。
そういうことさえどうでもいいくらい、
ただただ潔くバトンを渡しあう。
花を咲かせない枝もある
実を結ばない樹木もある。
いつも緑の樹もあれば、
徹底的に冬枯れる樹もある。
すべては宇宙の一員として、
ただただそう決まっているだけ。
大いなる循環に、ただ従っているだけ。
実るものも実らないものも、
花開くものも開かないものも、
その大きさの大小も
一切問わず、ただあるだけ。
そして、それらはすべて、
何ひとつ欠けてはならない大切な命の息吹。
宇宙のルールに従って、
それぞれの命をまっとうするだけ。
ただそれだけで
宇宙は繁栄し、命たちは輝く。
そんな地味で偉大なる教えを、
花や木からいただき、
自然を敬い
虚勢をはらず、卑下することもなく、
地上で最も愚かな
人間という生き物に生まれた私も、
せめて少しでも、
ただあるだけの、
その存在に近づけますように。
ホメラレモセズ
クニモサレズ
サウイフモノニ
ワタシハナリタイ
・・・っていうのは、そういうことかなあ?
ねえ、賢治さん。
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こんにちは冨永のむ子です。
先週二宮に出かけて、
水仙畑を通り過ぎながら山を登っている時に
ふと湧いてきたことを書き留めたままにしてたのでアップ。
本当に人間って、どこまでも愚かで、
すぐに大いなる計画にさからって自分以外ものになろうとしてしまう
だから命は苦しくなってしまう。
聖なる計画が歪んでいく。
宇宙の一部としてのお役目が果たせなくなる
宇宙の循環が滞る。
そしてさらに苦しくなってしまう。
その事実に目を覚ます時代がやってきたよって、
言われた気がします。
美しい菜の花や水仙さんたちに・・・。
FBにさんざんアップしてたので、
ブログもアップした気になってましたが・・・。
誕生日に夫が企画してくれたのは
菜の花と海と富士山を堪能する二宮ツアーでございました。
まずは吾妻山公園へ。
富士山と菜の花と、輝く海が広がっていて、
まさに天国のようでした。
夕方にかけて山を降りてゆっくりアワアワランチ~。
海の色も、まさにただあるだけで。
晴れた昼間の美しいターコイズが
しだいに紫がかって、夕陽の色に染まってやがて漆黒の闇になる。
雨の日は輝きをひそめて、静かに幽玄であるだけ。
自分でコントロールすることは一切できない中で、
万物はただただ流転する、
地球の大いなる営みの中で、
自分の人生なんてほんの瞬きのような一瞬ですよね。
だからこそ大切に生かせていただいていることに感謝しながら、
執着せずに、その瞬間瞬間を楽しませてもらって、
自分にできることをただするだけだなあ。
とあらためて思いました。
この地上に生まれ落ちることになり、
生かしていただいて、
日本という四季折々の景色や味覚を楽しめる
豊かな土地で美味しいご飯や美しい景色を楽しめる。
自分がその時に行きたい場所に、
自分から動いて楽しめるのは、
人間にしかできないことで。
その喜びを誰かと分かち合えるのも、
知的生命体である人間だけで。
だから、それらを味わいながら、
たんたんと日々を生きていくのがいいのかな。
宮沢賢治さんも、そんなふうに思ったのかな、
なんてふと思いました。
参考までに
〔雨ニモマケズ〕
宮澤賢治
雨ニモマケズ
風ニモマケズ
雪ニモ夏ノ暑サニモマケヌ
丈夫ナカラダヲモチ
慾ハナク
決シテ瞋ラズ
イツモシヅカニワラッテヰル
一日ニ玄米四合ト
味噌ト少シノ野菜ヲタベ
アラユルコトヲ
ジブンヲカンジョウニ入レズニ
ヨクミキキシワカリ
ソシテワスレズ
野原ノ松ノ林ノ
小サナ萓ブキノ小屋ニヰテ
東ニ病気ノコドモアレバ
行ッテ看病シテヤリ
西ニツカレタ母アレバ
行ッテソノ稲ノ朿ヲ負ヒ
南ニ死ニサウナ人アレバ
行ッテコハガラナクテモイヽトイヒ
北ニケンクヮヤソショウガアレバ
ツマラナイカラヤメロトイヒ
ヒデリノトキハナミダヲナガシ
サムサノナツハオロオロアルキ
ミンナニデクノボウトヨバレ
ホメラレモセズ
クニモサレズ
サウイフモノニ
ワタシハナリタイ
それでは今日はこのへんで、
お読みくださりありがとうございます
感謝をこめて
冨永のむ子